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私たちのくらしと丹沢

私たちのくらしと丹沢 第1部 7.人が育てる森林


1911年(明治44年)に植林された人工林
1911年(明治44年)に植林された人工林
丹沢山地の人工林
人工林とは、木材を得るために人がスギやヒノキなどを植林して育てた森林のことです。丹沢山地では、主に標高約800m以下の場所で見ることができます。
  明治時代に植林が始まり、大正時代に入るとパルプ材(紙の原料)や船をつくる材料として多くの木が切り出されました。
  第二次世界大戦(1939年〜1945年:昭和14年〜20年)の後、さらに木材が多く使われるようになり、丹沢では林業が盛んになりました。当時、世附(よづく 丹沢湖のあたり)や札掛をはじめ丹沢山地には林業を営む人たちが住む集落がありました。
  しかし、1970年代から海外の安い木材が大量に輸入されるようになり、丹沢山地のスギやヒノキが木材として使われることが少なくなりました。
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丹沢に鉄道があった
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「ガソリンカー」と呼ばれた機関車
「ガソリンカー」と呼ばれた機関車
写真提供:奥野幸道氏
林業が盛んなころ、丹沢山地には木材を運ぶ森林鉄道がありました。
浅瀬集落を始点に2つの路線がありました。
・大又沢線(大又沢沿いの路線)
・浅瀬金山(世附川沿いの路線)
1966年までにこの鉄道は廃止され、今は林道になっています。
※「1.丹沢はどこにあるの?」のイラストマップで世附川や大又沢を探してみよう!

人工林を育てる
人工林を育てる 1.地ごしらえ 草を刈り、枝などを片付けて、苗木を植える場所をつくる。
2.植林 木を切ったあとに、一定の間かくで苗木を植える。
3.下刈り・つるきり 植えた苗木より大きくなるまわりの草やつるを刈り取る。
(苗木を植えてから10年くらい毎年行う)
4.枝打ち 日の当たらない下の方の枝を切り落とし節のない木材をつくる。
(苗木を植えてから8〜20年くらいまで行う)
5.間伐 成長の悪い木や混み合ったところの木などを間引き、森林を明るくして幹を太らせる。
(苗木を植えてから15〜30年くらいまで行い、植えた時の3分の1までの本数に減らす)
6.育った木 苗木を植えてから40〜45年で木材として利用できるようになる。
7.伐採 大きく育った木を切って運び出す。
8.利用 乾燥・製材して家などをつくるために利用する。
手入れ不足の人工林
手入れが行きとどいた人工林 スギやヒノキの人工林は、何十年もかけて人が手入れをしながら育てる森林です。手入れが行きとどいていない人工林は、日がさしこまないため、下草が生えず、すんでいる生きものも少なくなっています。 手入れが行きとどかない人工林
  


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