私たちのくらしと丹沢
私たちのくらしと丹沢 第1部 6.渓流
渓流(神ノ川・岩水沢出合付近) 写真提供:渡邊恒美氏
渓流にすむ生きもの
丹沢山地には、山々の谷を流れる多くの渓流があります。渓流には、深いところ・浅いところ、早い流れ・遅い流れ、岩石の底・土砂の底、岩だらけの岸・草原や森林の岸など、いろいろな環境があり、さまざまな生きものたちがくらしています。 |
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サンショウウオの生活
丹沢山地には、ハコネサンショウウオとヒダサンショウウオの2種類がすんでいます。森林の落ち葉の下などに隠れてくらしていますが、卵を産む時期になると沢の上流のわき水が出ている岩場などを探して卵を産みます。子どの時代を水中ですごして、大人になると陸に上がります。
産卵に適した場所を探して移動する途中、コンクリートのかべなどがあると他の動物に見つかりやすくなり、おそわれることが多くなります。
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写真提供:石原龍雄氏 |
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丹沢山地では、10年前から比べて、ヒダサンショウウオとハコネサンショウウオが減っていることがわかりました。沢の両側の森林の下草が減り、落ち葉や土が流されてしまい、産卵場所や隠れ場所が減ってしまったことが原因ではないかと考えられています。 [総合調査でわかった丹沢のピンチ] |
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川の3つのつながり
川の生きものには、「たて(上流、下流、海)・よこ(岸、流れの中心)・上下(川底、水面)」の3つのつながりを一生の中でうまく利用してくらしています。この3つのつながりにはいろいろな形があります。そのため、渓流のいろいろな環境を守るとともに、この3つのつながりを分断しないようにすることが大切です。 |
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